日本語コミュニケーション学科 教授
高瀬 真理子(たかせ まりこ)
TAKASE Mariko
専門分野?専攻 | 日本近代文学 |
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最近の研究テーマ等
室生犀星とその周辺(作家?詩人としての人間関係、影響関係や作品分析、芥川後の文学世界の探求、「馬込文士村」研究)
文学とコミュニケーション(コミュケーションの様態を文学作品から読み解いて分類)
女性文学研究?円地文子研究(作家研究、作品分析、ジェンダーギャップへの文学的な取り組み等)下田歌子(学祖)研究(女性の先人としての等身大の姿を知るための基礎研究)
古典と近代文学(古典作品の近代への受容の状況)
ライトノベルのもつ物語の技法と時代性の研究
文学の生まれるところ(夏目漱石における英国絵画の影響や留学体験が生み出したものについて)
主な担当授業と概要
女性文学—円地文子の文学—
円地文子は、日本初の言語学者、上田万年の娘として良家に生まれ育ち、双方の祖母の影響を受け、プロレタリア文学の洗礼を受けて社会の中にある矛盾に目を向けつつ、一方で夫との関係や女性特有の病などに悩まされながら、女性の生理や情念の叫びを芸術化していった。彼女の作品世界を丹念に読み解きながら、女性なるものを理解すると同時に、男女?夫婦や家族?社会?老いといった円地文学の抱えるテーマを探っていく。
文学とコミュニケーション
私たちが日常何気なく行っている間口も奥行きも広くて深いコミュニケーションというもののさまざまな様態を日本の近現代小説に求め、作品講読を通して内容を理解していくと同時に、登場人物の行動や心情を理解しながら、そのようなコミュニケーションの有り様を追体験できればと思います。それらの作業の中から、私たちそれぞれの内界を豊かに育み、多様なコミュニケーションについて考えられるようになることを目指します。
趣味?特技
好きなことが多すぎるので、授業に近いところからひとつ。作品世界を可視化する。ジオラマや設計図、作品発表当時の文化や風俗を知って、文学空間を見えやすくする。大衆化した作品が容易にコミカライズされたり、アニメになったり、実写ドラマになったりするように、活字の世界も三次元化が必要ですね。
受験生へのメッセージ
本学の家庭的な雰囲気の中で、充実した濃い2年間を送ってほしいと願っています。短期大学部の学びというのは、うっかりしているとあっという間に過ぎ去っていきます。教員やスタッフがいつも学生のみなさんを近い距離で見守っています。あなた自身の基盤になる大切な一時期、一緒に充実した時間を創って行きましょう。